オテサーネク [DVD]あいかわらずシュールな映像である
これはチェコの寓話をベースにしてる作品らしい。
子供が欲しくてしかたがない夫婦。偶然見つけた切り株が、人の形に類似ということで彼らはそれを自分たちの子のように育てる。
切り株に命が宿り、大きく成長していく。切り株はすべての生き物をたいらげてしまう。
その寓話にシュワンクマイエルが描きだす現代の不妊カップルのストーリーがかぶさって来る。
映像の最初からこの不妊カップルがいかに子供がほしいかが描かれてる。特に妻のオブセッションの仕方はものすごい。
産婦人科で妻の診察を待つ、旦那がみる映像もなかなか面白いものがあった。
後に、旦那が庭の木をきっていたときに見つけた切り株は人の形によくにていた。妻に冗談のつもりでもちかえったその切り株をわたすのだが、
本当の子供をあやすようにして妻のほうはその切り株を育てはじめる。ここから彼女のとその周りの人たちの悲劇ははじまる。
胎児が描かれるものはちょっと気色が悪いものが多い。
デビットリンチのイレイザーヘッドもチキンが動いたりするシーンとあのセントラルヒーティング?かなにかのスチームの音だけが妙に耳に残った。ポランスキーが描いたローズマリーの赤ちゃんも気味がわるい映画だった。
ヤンシュワンクマイエルの奥さんevaが描くアニメーションが映像の後半につかわれている。チェコの寓話の挿入はどこまでが現実でどこまでが妄想だったのかという部分をより一層その境界を一見あいまいにしてるようだが、現実と虚構は上下という形でうまく表されていた。
上から下を撮影したシーンは虚構。
でも下から上にむかうカメラアングルのときは
現実にもどるときだった。
昔みたガープの世界も
上に飛び上がるシーンと下におちていく
シーンで上手に生死をわけていたっけ。
映画オテサーネクではキャベツの苗をうえる
管理人。この現実のシーンが一番こわかった。
あと階段のシーン。これは彼が得意としてるシーンの一つかも。とにかくおもしろかった 。
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