グリーンフィンガーズ [DVD]口答えをしないから植物を愛せる

『英国でベルフラワーを育てる自由』(by ポーラ・デイツ 1998年)という、イギリスの囚人達が行っているガーデニングについての記事を目にしたプロデューサはこれをヒントに
映画を作製。
ほんわかとしたなんともいい内容の映画です。

グリーンフィンガーズ [DVD]

グリーンフィンガーズ [DVD]

オープンな囚人収容施設であるエッジフィールド更生刑務所に人生をあきらめた男が移送された。彼は実の弟を殺してしまったという過去がある。
家族から見捨てられ自分の人生をあきらめてしまった男、コリンはある日、刑務所の所長から庭造りを命じられた。コリンのほかに所長が庭造りの仲間に選んだ男たちは四人。
それぞれ、個性が強い上にどうも庭造りにむいてるとは言いがたい。
しかし、所長に命じられたとおり、庭作りに励んでるうちに、コリンには園芸の才能があるということが判明。どうやら緑の指”グリーンフィンガーズ”の持ち主らしいのだ。
そんな囚人にわか庭師集団の彼らに舞い込んできたのはクイーンも鑑賞するという
ハンプトンコート・パレスでのフラワーショーの話だった。
その話が舞い込み喜ぶ囚人庭師軍団であったが、問題がひとつあった。
緑の指をもつコリンの刑期はフラワーショーが行われる頃には終わってるのだ。
彼なしでは彼らのガーデンは完成などありえない。さてどうするコリン?


ということで、囚人が一生懸命庭師となる話なのですが、これが面白い。
なんといっても寡黙な主人公のコリンがいい。
それに個人的な問題で、冒頭に流れてきたステレオフォニックスの歌のおかげで
一気に映画にのめりこんでしまったのよね。

コリンの同室となった風変わりな自称絵描きの爺さんファーガス、このひとウェイクアップネッドディヴァインにも出ていた人ですね。
この人とコリンのやり取りが映画の中ではコミカルでいいですね。
それから、ガーデニング界のカリスマ、ジョージナ・ウッドハウス
と彼女の娘プリムローズの関係。
ウッドハウスはコリンの庭師としての才能はみとめつつも、娘が囚人と恋におちたという事実は受け入れたくない。
 娘とけんかした後に、ジョージナがぼそっと、口答えをしないから植物を愛せるとのようなことをいうのです。
これもなんだかわかるようで面白い台詞だな〜とおもいながらみてました。

この映画ほんわかほんわかしたなかに特有のユーモアがあってすごく面白いのですが、ただそれだけでなく考えてしまう内容もあります。

たとえば、社会的にオープンな刑務所って如何なんだろうかということ。
人を殺めてしまい他人の命を奪ったコリンのような囚人たちが、ガーデニングを通して命を与え育てるということで尊さを学んでいったということ。
罪を償うって一体ど〜ゆうことなのかな〜となどちょっと考えてみたりしてました。
期待しないで見た映画だっただけに最後のシーンはなんだか感動してしまいました。

tears for fearsの曲が流れるなか種まきというのもなんとなくほほえましかったですね〜。

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