ガウディーアフタヌーン

メインのストーリーはカサンドラ(南米小説の翻訳で生計をたてている独身女性)が探偵ごっこをして謎を解き明かすといういたって単純なものなのだが、でてくる登場人物がフランキーを筆頭にユニークな面々なのだ。カサンドラが住んでるアパートの大家カルメン

フランキーに関わったことで知り合いになるバイやレズ。性倒錯者などは今時たいして珍しくないけれど、普通に暮らしてると知り合いになる確率は低そうである。

 見た目を信じてはいけない

バイのマジシャン、ハミルトンがいうように、舞台となってるバルセロナはアントニオガウディの建築で埋め尽くされている。

見た目と中身が違うガウディの作風のように映画の登場人物も外見で判断してはだめなのだ。

 映画はジェンダーや家族。子供の親権。母と娘などの問題をも包括してる。

 ガウディの建築がもつ子宮のイメージは映画の中で問題提示されている母親との関連性をみいだすこともできるだろう。

 主人公のカサンドラが全く男の人と絡まないというのもいい。どうやら原作ではカサンドラはレズという事になってるようだが、映画ではストレートな役。それもまたエンディング近くで彼女がみせる新たな一面を面白くしてくれてる。

 女性と関わること(肉体関係ではないです)によって前進することができた彼女。

軽いコメディタッチで描かれた謎解き映画。次々起こるハプニングを追うだけでも楽しめる。しかも、ガウディの建築も堪能できるとなれば見てソンはないかもしれない。

 謎解きのためにバルセロナの町を歩きまわり、丸みを帯びたガウディの建築で胎内回帰を味わったカサンドラが映画の最後で向かう場所をしることによってなんとなく暖かい気分にもなれる映画でした。

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